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子宮がん検診を受けましょう

どんな病気ですか?

子宮がんには、子宮の入り口(頸部)にできる〔子宮頸がん〕と、子宮の内側(内膜)にできる〔子宮体がん〕があります。〔子宮頸がん>の85%以上は性交渉によるヒトパピローマウイルスの感染が原因で発症するのに対し、〔子宮体がん〕は主に女性ホルモン(エストロゲン)が原因とされております。子宮がん検診とは、一般的に子宮頸がんを指しますが、不正子宮出血や、超音波検査で子宮内膜の異常を認める方には子宮体がんの検査も行います。
この20年で、〔子宮頸がん〕は全体としては減少傾向にありますが、20歳前半が2倍に、20歳後半は4倍に増加しています。検診での〔子宮頸がん>発見率は1万人に6人程度ですが、若い世代での罹患率の増加は少子化の現代おいて大きな社会問題と言えます。将来的には予防ワクチンにより〔子宮頸がん〕は減少すると予想されますが、現時点では検診による早期発見しか手段はありません。しかも厄介なことに、初期の子宮頸がんには出血、帯下(おりもの)などの症状がありません。一方、早期診断・治療できれば100%完治し、赤ちゃんを出産することも可能です。ちなみに、アメリカでは初めてセックスを経験してから3年以内のがん検診とその後3年毎のがん検診が義務付けされており、実に85%以上の受診率です。一方、日本では20%程度と低い受診率です。
不正出血などの症状がなくても、一度でもセックスの経験のある方は年一度がん検診を受けましょう。千歳市に住民票がある20歳以上の方は、隔年で千歳市が助成している子宮がん検診を利用できます。

子宮がん検診に関するQ&A

Q子宮がん検診はどのように行われるのですか?

A
内診室への入室から診察終了まで常に看護師が付き添い、説明、介助します。診察の所要時間は1〜2分程度です。分からないことはご質問下さい。まず、診察椅子に腰掛けていただき、椅子は自動的に上昇し診察体勢となります。股関節の手術既往がある方でも診察可能です。診察時は緊張で無意識に身体に力が入り勝ちです。診察時の呼吸法、リラックス法を随時説明いたします。まず、超音波検査を行います。プローブという細い棒を膣から子宮膣部に挿入し、内診では分からない子宮、卵巣の病気、卵胞の発育、胎児心拍などを詳細に観察、診断することができます。当クリニックでは内診室にテレビモニターを設置していますので、患者さんは実際に超音波画像を見ながら診察、説明を受けることができます。ついで、膣鏡という診察器具を用いて子宮頸部より綿棒で細胞を採取します。診察、検査は正確かつ迅速に行うことは勿論、痛みや不快感が無いよう体格に合わせて検査器具換えるなど配慮しています。

Q子宮がん検診の結果が、「クラスIIIa、精査が必要」と連絡がありました。大丈夫でしょうか?

A
子宮頸部細胞診の結果は、クラスI、II、IIIa、IIIb、IV、Vに分類されます。これは、がんの進行期を表すものではありません。クラス・と・は正常範囲(陰性)です。クラス・は年一度の検診、クラス・は6ヶ月後の再検査となっています。クラス・は頚管炎、膣炎などの炎症性変化で、クラミジア頸管炎などの性感染症では治療が必要です。クラス・a、・bは異形細胞(前がん細胞)が出現している状態で、良性と悪性の境界と考えます。クラス・と・はがん細胞(陽性)にあたります。クラス・以上と診断された場合、組織検査が必要です。子宮頸部をコルポスコープという拡大鏡で観察しながら組織を採取します。組織検査の結果が良性もしくは軽度異形の場合は、その後2〜3ヶ月毎に定期検査を行います。それ以上の病変を認めた場合は精密検査・治療が必要なため、専門病院を紹介します。
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