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:「子宮頸がん予防ワクチン」をご存知ですか?

「月経が1カ月以上遅れ、やっときました。」「月経が止まりません。」「月経が月に2回きました。」など、毎年4月になるとここに挙げたような理由で婦人科を受診される女性が増加します。
これは「無排卵周期症(むはいらんしゅうきしょう)」と呼ばれ、入学や就職に伴う環境の大きな変化、ストレスなどが原因となります。思春期や更年期女性では生理的な無排卵が多く、20代から30代の性成熟期の女性では、甲状腺疾患や高プロラクチン血症、多囊胞性卵巣症候群などが原因になることもあります。

☆「子宮頸がん」について教えてください。

月経の様な出血はありますが、排卵を伴っていない病態を「無排卵周期症」と言います。月経不順や不正出血を認め、性成熟期では不妊の原因になることがあります。長期に渡る「無排卵周期症」は、将来の骨粗鬆症や子宮体がんの発生リスクを高める可能性もあります。なお、思春期、更年期、授乳期における「無排卵周期症」は生理的なもので、治療の対象にならないこともあります。

 

☆「子宮頸がん予防ワクチン」について教えて下さい。

「無排卵周期症」は、卵巣機能は保持されていますが排卵が起きない状態です。その原因としては、入学や就職に伴う「環境の変化に対するストレス」、運動選手にみられる「過度のスポーツ」、若い女性にみられる「ダイエットによる体重減少」、月経不順や不妊を伴う「多囊胞性卵巣症候群」、「高プロラクチン血症」、「甲状腺疾患」などが挙げられます。

 

☆	ワクチンの接種を受ければ、子宮頸がん検診を受けなくてもいいのですか?

症状としては、月経不順、不正出血、不妊が挙げられます。「月経周期」は不順なことが多く、頻発月経(月経周期が24日以内)や希発月経(月経周期が39日以上)を認めますが、正常月経周期(25~38日)の中にも「無排卵周期症」を認めます。また、「月経持続期間」(正常は3~7日間)及び「月経量」にも異常を認めます。

 

ワクチンの予防効果は、年代によって違うと聞きましたが本当ですか?

注意深い問診と身体所見の観察、超音波検査、血液中のホルモン検査及び基礎体温の測定などで診断します。基礎体温を記録すると高温相を認めず、低温相のみの1相性を示します。

 

ワクチンの予防効果は、年代によって違うと聞きましたが本当ですか?

妊娠を希望する場合、排卵誘発を行います。排卵誘発には「クロミフェン療法」と「ゴナドトロピン療法」があります。
妊娠を希望しない場合、ホルモン療法の「ホルムストルム療法」と「カウフマン療法」を病状に応じて使い分けます。偶発的な妊娠を避けたい場合は「低用量ピル」を使用することも可能ですが、自費診療となります。
なお、初潮開始後の数年間や更年期の女性では高い頻度で「無排卵周期症」を認めます。月経不順や貧血で日常生活に支障をきたしている場合は治療の対象となりますが、病状によっては経過観察とする場合もあります。また、過度のダイエットや運動による「無排卵周期症」には、適正な食事や運動メニューの指導も必要です。若年女性でも、長期の女性ホルモンの低下は骨塩量の減少による骨折を招くことがあります。
さらに「無排卵周期症」の原因として「多囊胞性卵巣症候群」、「高プロラクチン血症」、「甲状腺疾患」などの診断がなされた場合、それぞれの疾患に対応した治療を優先します。

 

ドクター

 

今回は、「無排卵周期症」についてお話しました。  「無排卵周期症」は月経不順、不妊、不正出血などの症状により日常のQOL(生活の質)を損ない、将来の骨粗しょう症や子宮体がんの危険性を高める可能性があります。それらの症状は放置せず、産婦人科医に相談して下さい。